石川倉次(読み)イシカワクラジ

デジタル大辞泉 「石川倉次」の意味・読み・例文・類語

いしかわ‐くらじ〔いしかは‐〕【石川倉次】

[1859~1944]教育家・点字開発者。遠江とおとうみの人。小学校教員を経て東京盲唖もうあ学校に勤務ブライユ式の点字を翻案して、日本語五十音を表す日本式の点字を完成させた。その後も点字盤や点字印刷機の開発や普及に尽力し、「日本点字の父」と称される。→点字

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「石川倉次」の解説

石川倉次 いしかわ-くらじ

1859-1944 明治-昭和時代前期の教育者
安政6年1月26日生まれ。小学校訓導をへて,明治20年東京盲唖学校助教諭。フランスのブライユ考案の6点点字を日本語の五十音に翻案し,23年点字選定会で採択される。34年官報に日本訓盲点字として掲載され,全国にひろまった。32年高等師範教授。昭和19年12月23日死去。86歳。遠江(とおとうみ)(静岡県)出身。千葉師範卒。

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世界大百科事典(旧版)内の石川倉次の言及

【点字】より

…ブライユの点字は縦3点横2列の6点を単位とし,その配列方法によりアルファベットを表す。日本では1890年(明治23)に東京盲啞学校教諭石川倉次(1859‐1944)がブライユ点字の6点を用いて五十音を表記する日本点字を完成,その方式が現在に至るまでそのまま使用されている(図)。その構成は上部三つの点(1,2,4の点)の組合せを母音アイウエオにあて,この母音点字を基本として,これにその他の点を組み合わせ,たとえばカ行には6の点,サ行には5,6の点を加えて子音点字とする。…

※「石川倉次」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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