山川 日本史小辞典 改訂新版 「石見流」の解説
石見流
いわみりゅう
江戸初期の地方(じかた)仕法の一つ。徳川家康の側近の大久保石見守長安が実施した仕法で,伊奈忠次による伊奈流や彦坂元成の彦坂流と並び称された。とくに長安が幕府の代官頭として甲斐・石見・美濃・越後などに実施した慶長期の検地は,6尺1分を1間とした最初の検地であり,石見検地・大久保縄として知られる。また佐渡金山をはじめとする鉱山開発にも手腕を発揮したが,長安の失脚で石見流の仕法はすたれた。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報