破壊応力(読み)はかいおうりょく(英語表記)breaking stress; fracture stress

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

破壊応力
はかいおうりょく
breaking stress; fracture stress

物体が外力により破壊するときの応力極限強さともいい,通常 Pa(パスカル)あるいは kg/mm2で表す。応力には引っ張り,圧縮,ずれ剪断)などの形式があり,多くの材質では応力形式により破壊値が異なるので,それぞれ引っ張り強さ,圧縮強さ,剪断強さと呼ばれる。金属材料では引っ張り強さは圧縮強さより小さいので,安全のため引っ張り強さをもって材料強度を示すことが多い。この場合公称最大応力値は必ずしも真破断応力と一致しないが,便宜上最大応力値を破壊応力として扱う(→公称応力)。また単結晶では破壊過程が単純なためその応力は小さいが,多結晶物体では著しく大になる。たとえば純金属単結晶の破壊応力は多くは数 kg/mm2を出ないが,通常の多結晶組織をもつ材料のそれは数倍ないし数十倍に達する。

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大辞林 第三版の解説

はかいおうりょく【破壊応力】

物体に外力を加えるとき、物体が破壊しない限界での応力。極限強さ。

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世界大百科事典内の破壊応力の言及

【安全率】より

…この上限の応力を許容応力という。許容応力は,当然その材料が破壊を起こす応力,すなわち破壊応力より小さくなければならない。この破壊応力と許容応力との比を安全率,または安全係数という。…

【破壊】より

…固体材料が,外力の作用のもとに二つ,またはそれ以上の部分に分離する現象をいう。このときの応力(単位断面積当りの荷重),すなわち破壊応力を破壊強さ,または破壊強度という。とくに平滑材料を引張り,あるいは曲げ変形した場合の破壊強さを,それぞれ引張強さ,曲げ強さと呼び,破壊を取り扱うもっとも基本的な値となる。…

※「破壊応力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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