デジタル大辞泉 「ずれ」の意味・読み・例文・類語 ずれ 1 位置・時期などが基準・標準から、少しはずれた状態にあること。「帯のずれを直す」「印刷のずれ」2 考え方や感じ方などに少し隔たりがあること。食い違い。「意見のずれを調整する」「感覚のずれを生じる」3 物理学で、上面と下面が互いに逆方向の力を受けて、小さな傾きをもつようになる変形。[類語]食い違い・齟齬・行き違い・ジレンマ・矛盾・撞着どうちゃく・自家撞着・牴牾ていご・二律背反・背反・背理・不整合・不一致・扞格かんかく・対立・相克・相あい反する・食い違う・ミスマッチ・相容れない・わだかまり・しこり・溝・隔たり・隙げき・ギャップ・疎隔・懸隔・もやもや 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「ずれ」の意味・読み・例文・類語 ずれ 〘 名詞 〙 ( 動詞「ずれる」の連用形の名詞化 ) ずれること。位置や時期、考えなどが、標準・基準からはずれて合わないこと。くいちがい。[初出の実例]「惣て聖人の詞は渾然たる玉の如くにて、どちから見てもずれがなく候」(出典:雑話筆記(1719‐61)上)「その規則が云はば世の常のものと、大分ずれがあると云ふだけの話で」(出典:放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ずれ」の意味・わかりやすい解説 ずれ 日本の音楽理論用語。2つ以上の声部,たとえば唄と三味線において,両者の旋律が同時に進行せず一方が少しずつ先行する,あるいは遅れて進行すること。洋楽のシンコペーションと似た楽譜になるが,意味や効果はまったく異なる。「不即不離 (つかずはなれず) 」ということもあるが不即不離はリズムの面ばかりでなく,旋律線も包含した全体的な関係であるのに対し,「ずれ」はそのなかのリズム上の現象を特にいう。 ずれslip 断層が動いた際の断層面における相対的な変位。くい違い,すべりともいう。断層活動の規模をはかるため,水平方向の成分(横ずれ)と鉛直方向の成分(縦ずれ)の変位量と方向が示される。大規模な地震の場合,断層の変位量は数mから 10m以上となる。 ずれshear 剪断ともいう。物体の表面または内部の面に沿う方向の力 (接線力) が加わったとき,力の方向に面が移動する変形。小さいずれ変形では物体の体積は変化しないとみなせる。流れている流体の内部でのずれに対する抵抗が粘性である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報