碇知盛(読み)イカリトモモリ

デジタル大辞泉 「碇知盛」の意味・読み・例文・類語

いかりとももり【碇知盛】

浄瑠璃義経千本桜」の二段目渡海屋」「大物浦」の段が、人形浄瑠璃および歌舞伎で上演される際の通称義経復讐ふくしゅうしようとした平知盛が再び敗れ、碇綱をからだに巻いて海中に沈む。

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精選版 日本国語大辞典 「碇知盛」の意味・読み・例文・類語

いかりとももり【碇知盛】

  1. 浄瑠璃「義経千本桜」の二段目「渡海屋の段」の通称。平知盛が、壇の浦の戦いの恨みをはらそうと義経主従と海上で戦うが、再び敗れて碇と共に海底に沈むという筋。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「碇知盛」の解説

碇知盛
いかりのとももり

歌舞伎・浄瑠璃の外題
初演
明治35.1(東京明治座)

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世界大百科事典(旧版)内の碇知盛の言及

【平知盛】より

…能の《船弁慶》では怨霊化した知盛が〈潮を蹴立て,悪風を吹き掛け〉て,海路九州へ逃走する義経主従を海に沈めんと迫るが,沈着な義経と弁慶の調伏の祈りに退散する。碇(いかり)知盛で名高い浄瑠璃《義経千本桜》では,壇ノ浦で入水したと見せかけた知盛は,渡海屋銀平と名を変えてひそかに義経の命をねらう。時節到来し,知盛は亡霊の装いで大物の浦から船出する義経の後を追うが敗れて,碇綱をからだに巻きつけ,碇を海に投げ入れて海底に沈む。…

※「碇知盛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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