磁心(読み)ジシン(英語表記)magnetic core

デジタル大辞泉 「磁心」の意味・読み・例文・類語

じ‐しん【磁心】

フェライトなどの磁性材料で作られたドーナツ状の小片磁心記憶装置記憶素子として使用コア磁気コア

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「磁心」の意味・わかりやすい解説

磁心
じしん
magnetic core

コイル中に挿入して磁束通路 (磁路) をつくり,あるいはインダクタンスを増加するために用いられる磁性材料。鉄心ともいう。目的に応じて種々の形状のものが使用される。磁心用材料の特性透磁率損失によって決められる。材料は大別して次の3種がある。 (1) 金属磁心 ケイ素鋼 (シリコンを1~4%含む低炭素鋼) ,パーマロイなど。 (2) 圧粉磁心 金属粉末を絶縁して固めたもの。 (3) フェライト磁心。 (1) は透磁率が大きいが交流磁界を加えた場合の渦電流損失が大きいので可聴周波数域 (約 10kHzまで) で使用される。 (2) ,(3) は透磁率は大きくはないが,高周波域でも使用できる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「磁心」の意味・わかりやすい解説

磁心
じしん

コア

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の磁心の言及

【磁石】より

…強磁性体(フェリ磁性体を含む)を用い磁化を保つようにしたものを永久磁石,導線でコイルをつくり,電流を流して磁場をつくり出すものを電磁石と呼ぶ。電磁石にはコイルの中に,強磁性体の心(磁心という)をもつものともたないものとがあり,磁心をもたないものを空心コイルとして電磁石と区別する場合もある。非常に強い磁場をつくる場合には空心コイルに大電流を流すが,これには超伝導体を導線に用いる超伝導磁石が非常に有用である。…

※「磁心」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android