磁気コア(読み)ジキコア

デジタル大辞泉 「磁気コア」の意味・読み・例文・類語

じき‐コア【磁気コア】

磁心じしん

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百科事典マイペディア 「磁気コア」の意味・わかりやすい解説

磁気コア【じきコア】

磁心とも。コアマトリクスの記憶素子で,ふつう直径2〜3mmのフェライト環。フェライトの磁化の角形ヒステリシス特性(磁気ヒステリシス)を利用する。環の中に針金通し電流を流し,それによって生じる磁場の強さが一定値を越えると環は磁場方向に磁化され(電流は数百万分の1秒のパルスでよい),逆向きのパルスを流すと環は100万分の数秒の速さで磁化の向きを反転させる。この二つの状態を0と1とに対応させれば高速の作動に耐える安定性のよい1ビットの記憶素子となる。読取りには記入のときと逆向きの電流を流し,それによって生じる磁場の反転で読取用の針金にパルスを起こし,これを利用する。→記憶装置

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「磁気コア」の意味・わかりやすい解説

磁気コア
じきコア
magnetic core

磁心ともいう。フェライト磁性体のリング状のものに線を通し,ここに大電流を流すことによってこのリング状のコアを磁化して情報を記憶させる。磁化の方向がリングに対して右回りか左回りかによって1と0 (1ビット) の区別をする。種々のコアメモリの構成の仕方がある。磁気コア記憶装置は,一般に記憶されている情報を読取ると記憶されていた情報が破壊されるので,再書込みが必要である。このような記憶の場合を破壊読出しといい,そうでない場合を非破壊読出しという。コンピュータの初期の頃から 1975年頃までは磁気コアが主記憶装置の素子として使われ,サイクル時間 600~800ナノ秒 ( 10-9 秒) までのものが実用的に用いられたが,75年以降は半導体記憶装置 (ICメモリ) に完全にその地位を取って代られた。

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