磯山清兵衛(読み)イソヤマ セイベエ

新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「磯山清兵衛」の解説

磯山 清兵衛
イソヤマ セイベエ


生年月日
嘉永5年(1852年)

出生地
常陸国潮来(茨城県)

経歴
家は酒造業。明治12年茨城県行方郡書記となって、自由民権運動に投じ、自由党創立に参画、国会開設請願、酒税軽減の建白などを行った。上京後本所に自由党の青年壮士に剣道を教える有一館を開設。18年自由党解党後、大井憲太郎らの朝鮮改革運動に参加、有一館の有志、同自由党同志らと爆弾密造、大阪、長崎から密かに朝鮮渡航を図ったが、事件が発覚し、捕らえられた(大阪事件)。23年憲法発布大赦で出獄した。

没年月日
明治24年

出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「磯山清兵衛」の解説

磯山清兵衛 いそやま-せいべえ

1852-1891 明治時代の自由民権運動家。
嘉永(かえい)5年2月2日常陸(ひたち)(茨城県)潮来(いたこ)の酒造家に生まれる。明治13年関戸(せきど)覚蔵らと公益民会を設立し,国会開設請願や酒税軽減の建白をおこなう。17年自由党壮士養成所有一館をつくり,18年大阪事件にくわわり捕らえられた。明治24年11月21日死去。40歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の磯山清兵衛の言及

【大阪事件】より

…大阪で同志が逮捕されたのでこう呼ばれる。壬午軍乱(1882),甲申政変(1884)で朝鮮における親日派の後退を見た自由党左派の首領大井憲太郎は,1885年11月小林樟雄,磯山清兵衛,新井章吾,稲垣示らと謀り,壮士を率いて渡韓,事大党(閔妃政権)を倒して独立党政権を樹立する計画を進めたが,磯山の変心で発覚し一同逮捕された。計画そのものはずさんで関係者の意図もまちまちであったが,おおよそのところは朝鮮独立を達成することで国民の眼を外に転じ,刺激を与えることで内政改良へと向かわせようという点にあった。…

※「磯山清兵衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android