磯竹村(読み)いそたけむら

日本歴史地名大系 「磯竹村」の解説

磯竹村
いそたけむら

[現在地名]大田市五十猛町いそたけちよう

大屋おおや村の北に位置し、日本海に面する半農半漁の村。西は宅野たくの(現仁摩町)。枝郷に大浦おうらがある。五十猛神社・韓神新羅からがみしらぎ神社が鎮座することに象徴されるように、古来朝鮮半島とのかかわりの深い地とされる。貞応二年(一二二三)三月日の石見国惣田数注文に「いそたけ 十六丁六反小」とみえる。元亀元年(一五七〇)毛利氏は鵜丸うのまる(現温泉津町)を築城する際、邇摩にま郡内の所領に対し普請役を定めているが、同年と推定される二月二〇日の鵜丸城普請賦帳(閥閲録)に「七杖 礒武・馬路・神護」とみえる。「九州道の記」の天正一五年(一五八七)四月二九日条に「石見の大うら」とみえ、細川幽斎は当地の大浦に宿泊し、そののち銀山などを経由して温泉津ゆのつ(現温泉津町)に至っている。

正保国絵図に村名がみえ、高六一八石余。元禄一〇年(一六九七)石見銀山領村々覚によると田方五一一石余・畑方一〇八石余、年貢高は米二七八石余・銀七七一匁余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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