神上がる(読み)カミアガル

デジタル大辞泉 「神上がる」の意味・読み・例文・類語

かみ‐あが・る【神上がる】

[動ラ四]
かむあがる」に同じ。
「後に久しくましまして彦火火出見尊―・りましぬ」〈神代紀・下〉
巫女みこに乗り移っていた神霊巫女から離れて天に上る。
「うなり声を引て―・る」〈滑・浮世床・二〉

かむ‐あが・る【神上がる】

[動ラ四]神として天に昇る。多く天皇や皇族が死ぬことにいう。かみあがる。かんあがる。
「天の原岩戸を開き―・りあがりいましぬ」〈・一六七〉

かん‐あが・る【神上がる】

[動ラ四]かむあがる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「神上がる」の意味・読み・例文・類語

かみ‐あが・る【神上】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 神が天にお上りになる。昇天される。転じて、貴人がなくなる。崩御する。かんあがる。かんのぼる。
    1. [初出の実例]「是の後に伊弉諾尊、神功(かむこと)(すて)に畢(を)へたまひて、霊運当遷(カミアカリ)ましなむとす」(出典日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
  3. 神降ろしして巫女(みこ)に乗り移っていた神霊が、巫女の体を離れて天上に上がり去る。
    1. [初出の実例]「『さあらばだあ。う、う、う』とうなり声を引て神あがる」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)二)

かん‐あが・る【神上】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 古くは「かむあがる」と表記 ) =かみあがる(神上)
    1. [初出の実例]「久之(ひさしくま)しまして、彦瀲武鸕鶿草葺不合尊崩(カムアカリ)ましぬ」(出典:日本書紀(720)神代下(兼方本訓))

かむ‐あが・る【神上】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙かんあがる(神上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android