神正院跡(読み)しんしよういんあと

日本歴史地名大系 「神正院跡」の解説

神正院跡
しんしよういんあと

[現在地名]長尾町名

みや池の西、宇佐うさ神社の北側に位置する。亀鶴山宝林寺(法輪寺)と号し(讃岐国名勝図会)、真言宗大覚寺末であった。もと神照しんしよう寺と称し、承平六年(九三六)宇佐八幡宮別当寺として建立したという(「宝蔵院古暦記」松浦文書)。「御領分中寺々由来」には宝蔵ほうぞう(極楽寺)末寺で、永徳二年(一三八二)空遍の建立、本尊大日如来は運慶の作とある。戦国時代に荒廃したのを文禄二年(一五九三)宥快が再興したが、やがてまた衰退したとみられ、慶長―元和(一五九六―一六二四)頃は無住、承応四年(一六五五)の長尾名村宗門改帳にも寺名がみえない(長尾町史)。元禄二年(一六八九)住僧宜政が高松藩主の知遇を得て堂宇を修造し中興の祖と称された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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