神韻縹渺(読み)しんいんひょうびょう

精選版 日本国語大辞典 「神韻縹渺」の意味・読み・例文・類語

しんいん‐ひょうびょう シンヰンヘウベウ【神韻縹渺】

〘形動タリ〙 (「縹渺」は限りなく広々としたさまの意) 芸術作品などのきわめてすぐれているさま。
日本風景論(1894)〈志賀重昂〉「想ふ画人、俳人詩人の要は能く宇宙の幾微を吹鼓し、神韻縹緲恍乎として自然と同化冥合するに在り」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「神韻縹渺」の意味・読み・例文・類語

しんいん‐ひょうびょう〔シンヰンヘウベウ〕【神韻××渺】

[ト・タル][文][形動タリ]芸術作品などに、きわめてすぐれた趣が感じられるさま。「神韻縹渺たる名文」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

四字熟語を知る辞典 「神韻縹渺」の解説

神韻縹渺

芸術作品などから不可思議な気韻が、おぼろげながらあたり一面に広がる様子。芸術作品がすぐれた趣を持つことの形容

[活用] ―たる・―として。

[使用例] 「伊勢物語」の斎宮との逢う瀬に似て、神韻縹渺とした書きざまであり[山本健吉古典現代文学|1955]

[解説] 「神韻」は人間わざとは思えないすぐれた趣。「縹渺」はかすかではっきりしない様子や、広くはてしない様子。

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android