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私的言語 してきげんご

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大辞林 第三版の解説

してきげんご【私的言語】

〘哲〙 感覚や感情などの内的体験を記録し、自分には理解できるが他人には通じない言語。ウィトゲンシュタインは「哲学探究」の中で、この虚構の言語が不可能であることを論じて他我認識の問題の解消を試みた。

出典|三省堂
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世界大百科事典 第2版の解説

してきげんご【私的言語 private language】

ウィトゲンシュタイン《哲学探究》で用いた重要な概念の一つで,感覚,感情,意志,思考といった内的な体験をまったく自分だけのために記録する言語を想定して名付けた。この言語に属する単語は内的直接的な現象のみを指し,外から観察できる表情や動作とは無関係に意味がきまっているので,他人には通じない。ウィトゲンシュタインによるとこの虚構の言語は,他人が理解できないだけではなく,実は用いている当人も〈理解しているようにみえる〉だけで,元来〈言語〉の名に値しない。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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世界大百科事典内の私的言語の言及

【詩学】より

…〈詩〉あるいは〈詩〉の創作にかかわる研究・分析・論考をさす言葉。ただしここでいうところの〈詩〉とは,狭い意味でのいわゆるばかりではなく(このような比較的狭い範囲のものを扱う場合には,〈詩法〉〈詩論〉の用語もしばしば用いられる),文学一般,さらにロシア・フォルマリズムの登場以後の現代においては,まったく違う視座から,芸術全般,文化全般をも含むものとなっている。そのような意味での今日における詩学とは,文化の,あるいは文化の創生にかかわる構造,あるいは〈内在的論理〉とでもいうべきものの解明の学になっているといってもよかろう。…

【詩劇】より

韻文を用いた演劇。演劇において詩的言語が散文的言語に先行したことは,歴史が証明している。演劇の母体が祈禱(朗誦)や舞踊を伴った宗教的祭儀,つまりリズミカルな音声言語の語られる場にあったことを思えば,これは当然といえよう。ディオニュソス祭儀に由来するギリシア悲劇(ギリシア演劇)も,中世キリスト教会の神事の展開としての聖史劇,秘跡劇も,そして寺社に所属して祭礼のおりに芸を演じた猿楽師たちの後身である観阿弥,世阿弥の能も,すべて詩劇である。…

※「私的言語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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