称願寺(読み)しようがんじ

日本歴史地名大系 「称願寺」の解説

称願寺
しようがんじ

[現在地名]御坂町上黒駒 道場

かね川の左岸に所在し、門前を国道一三七号(旧鎌倉街道)南東行し、御坂峠にかかる。山号は竜玉山。時宗。本尊阿弥陀如来。正応五年(一二九二)時宗の二祖他阿真教が当地を遊化したおり、これに帰依した領主黒駒讃岐守が一宇を建立したのに始まると伝え(甲斐国志・寺記)、甲斐国内で最も古い時宗寺院である。「甲斐国志」は讃岐守を武田信光の九男信基に比定し、安置する牌子に「暦応三年辰二月八日黒駒讃岐守浄阿養清」とあると記す。

享禄二年(一五二九)五月二四日武田信虎は寺中における狼藉を禁じ、「門前諸役」を免除した(「武田信虎判物」称願寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報