種壺(読み)タネツボ

デジタル大辞泉 「種壺」の意味・読み・例文・類語

たね‐つぼ【種×壺】

信楽しがらき伊賀丹波備前などの古窯で焼かれた陶製の壺。もと農民種子貯蔵に用いたといわれ、古来茶人が水指みずさし・花入れ・茶壺に転用無釉むゆう炻器せっき質で、赤褐色のものが多い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「種壺」の意味・読み・例文・類語

たね‐つぼ【種壺】

  1. 〘 名詞 〙 ( 農民が種子の貯蔵に用いたような粗製の壺の意 ) 丹波・備前・信楽・伊賀・常滑瀬戸などの古窯の製品。丈の長い広口の壺で、無釉の焼き締め陶。桃山時代に、わび茶の心にかなう古拙雅味が茶人に愛され、多く水指として使用された。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android