稲舟村(読み)いなぶねむら

日本歴史地名大系 「稲舟村」の解説

稲舟村
いなぶねむら

[現在地名]輪島市稲舟町

塚田つかだ村の東の丘陵に立地。稲船とも記す。十村役の笠原氏が居住していた。水利にかかわる笠原氏についての蟹伝説・蛇池伝説があり、また磯辺歌波うたなみ地蔵という霊験ある厄除け本尊があったという(能登名跡志)。永正四年(一五〇七)四月四日銘のある岩倉寺千手観音棟札(岩倉寺蔵)に「稲舟助次郎」がみえ岩倉いわくら寺に一貫三〇〇文を奉納している。正保郷帳に村名がみえ、高三〇八石余、田方一七町六反余・畑方二町九反余。承応三年(一六五四)の村御印では同高、免五ツ九歩(能登奥両郡収納帳)。寛文一〇年(一六七〇)の村御印の高三二一石、免六ツ一歩、小物成は山役一二一匁(三箇国高物成帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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