20世紀日本人名事典 「稲葉春生」の解説
稲葉 春生
イナバ シュンセイ
昭和期の日本画家
- 生年
- 明治23(1890)年6月5日
- 没年
- 昭和51(1976)年1月29日
- 出生地
- 岡山県下道郡新本村(現・総社市)
- 本名
- 稲葉 国市
- 学歴〔年〕
- 岡山県師範学校〔明治43年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 岡山県文化賞,岡山県文化功労賞
- 経歴
- 岡山県下の小学校で教員や校長を務めたのち、大正14年34歳で京都に出、同郷の画家池田遥邨の紹介で竹内栖鳳の門に入り、画家の道を歩き始めた。昭和6年第12回帝展に「花葵」を出品して初入選。9年師の栖鳳が神奈川県湯河原に移住すると、土田麦僊の師事するようになり、以後20年以上に渡って京都に留まり、画業に邁進した。その後も、11年秋の文展鑑査展をはじめ、帝展・新文展などで入選を重ねた。戦後は郷里岡山に活動の拠点を移し、26年には日本画研究会青岡会を結成。29年岡山大学教育学部美術講師に就任、36年には一般人を対象とした日本画研究会を興すなど、美術の普及と発展に大きく貢献した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報