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穂井田忠友 ほいだ ただとも

美術人名辞典の解説

穂井田忠友

江戸後期の古学者・歌人三河生。名は靱負、号に蓼莪。初め平田篤胤国学を、のち香川景樹歌学を学ぶ。桂門第一等の学者と称せられ、殊に上古の学に精通し、その歌風古語新語を駆使した特異なものであった。また正倉院御物・文書を悉く整理し、『正倉院文書』四五巻を著した。弘化4年(1847)歿、57才。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

穂井田忠友 ほいだ-ただとも

1791-1847 江戸時代後期の国学者。
寛政3年1月23日生まれ。平田篤胤(あつたね)に国学を,香川景樹(かげき)に和歌をまなぶ。のち摂津生玉(いくたま)神社(大阪府)の社司となる。天保(てんぽう)4-7年の正倉院宝庫の修理の際,奈良奉行梶野良材(かじの-よしき)のもとで古文書を整理し「正倉院文書」正集45巻を編集した。弘化(こうか)4年9月19日死去。57歳。三河(愛知県)出身。本姓は小原。通称は久間次郎,靱負。号は蓼莪。著作に「中外銭史」など。

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朝日日本歴史人物事典の解説

穂井田忠友

没年:弘化4.9.19(1847.10.27)
生年:寛政3.1.23(1791.2.25)
江戸後期の国学者,考古学者,歌人。通称久間次郎,靱負など。号は蓼莪。生年,異説あり。備中国下道郡(岡山県)出身の小原東作の子として三河に生まれ,摂津生玉神社(大阪市)の社司穂井田氏の養子となる。20歳のとき駿府(静岡県)で平田篤胤に入門して国学を学び,次いで京都で藤林普山に西洋医術を学んだ。香川景樹に入門して歌人としても名をなす。大坂や京都に住み,考古学の同好会である「以文会」に入り,伴信友,新庄道雄,赤尾可官,松岡帰厚らと交流した。禁裏付武家梶野良材の用人として西町奉行に勤務。天保2(1831)年梶野の奈良奉行就任に従って忠友も奈良に移り,その地の調査に専念した。4年から7年にかけての正倉院宝庫修理に際して,光格天皇の内命により器物,文書を調査し,『正倉院文書』正集45巻を整理,後世の正倉院御物研究の基礎を作った。奈良朝の事物考証に関しては第一人者であり,「ならや」のあだながあった。晩年は京都に住む。『中外銭史』『文氏墓誌考実』『埋麝発香』『観古雑帖』などの考古学の業績を出版した。他に『続日本紀問答』『扶桑国考』などがある。和歌は平明な桂園調である。生前歌集としてまとまったものを残さなかったが,弥富破摩雄編『穂井田忠友家集・附小伝』,簗瀬一雄編『穂井田忠友全歌集』にその作品が収められている。<参考文献>簗瀬一雄『近世和歌研究』

(白石良夫)

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世界大百科事典 第2版の解説

ほいだただとも【穂井田忠友】

1792‐1847(寛政4‐弘化4)
江戸後期の考古家。通称久間次郎,のち靱負また縹助,号は蓼莪。父小原東作は備中国下道郡の生れで,代官手代として各地を転任したが,次男の忠友は摂津生玉神社の社司の家を継いで,穂井田を称した。1811年(文化8)駿府で平田篤胤に入門して国学を学んだ。また藤林紀元に西洋医学を学び,和歌は香川景樹について桂園派の逸材と称された。しかし彼が最も力を注いだのは奈良朝の事物の研究で,その博識により〈ならや〉と呼ばれた。

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367日誕生日大事典の解説

穂井田忠友 (ほいだただとも)

生年月日:1791年1月23日
江戸時代後期の国学者;考古学者;歌人
1847年没

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世界大百科事典内の穂井田忠友の言及

【正倉院文書】より

…また《東南院文書》を《正倉院文書》に含めることもあるが,これは東大寺の印蔵に伝わった文書が,明治初年に皇室に献納されて正倉院に入ったもので,正倉院伝来の文書ではない。 正集は,1836年(天保7)穂井田忠友(ほいだただとも)(1792‐1847)が重要文書を選別して整理したもので,忠友はこのとき文書の写本を作って知友にわけ,また文書中より印章を集めて《埋麝発香(まいじやはつこう)》を刊行したりしたので,好古家の正倉院文書に対する関心が急に高まり,学者の研究対象となる端緒となった。正集についで,1876年東京の浅草文庫で続修が整理され,のち内務省によって塵芥文書が整理された。…

※「穂井田忠友」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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