積川神社(読み)つがわじんじや

日本歴史地名大系 「積川神社」の解説

積川神社
つがわじんじや

[現在地名]岸和田市積川町

牛滝うしたき街道に沿って鎮座。「延喜式」神名帳に「積川ツガハノ神社五座」とみえる。祭神は生井神・栄井神・綱長井神・阿須波神・波比岐神の五神で、ともに井水・土地の守護神。旧郷社。和泉国五社の一つ(四宮)であった。近世には五社ごしや大明神社ともよばれ、通称は五社。

平安時代の当社は和泉国でかなりの神威をもつ神社であった。弘仁一四年(八二三)には祈雨のために奉幣があり(「日本紀略」七月四日条)、承和九年(八四二)に従五位下の神階をさずけられ(「続日本後紀」一〇月九日条)、以後貞観六年(八六四)には従四位下(「三代実録」三月二三日条)、同一五年には従四位上(同書四月五日条)と加階された。平安時代末の積川社は、和泉国の他の四名社(大鳥社・阿那師社・聖社・大井関社)とともに中央の神祇官の支配を受け、年貢として和泉の名産である櫛を上納していた(永万元年六月日「神祇官諸社年貢注文」永万文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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