日本大百科全書(ニッポニカ) 「竹とんぼ」の意味・わかりやすい解説
竹とんぼ
たけとんぼ
竹をプロペラ状に削って、その羽根の重心部に軸をつけた飛行玩具(がんぐ)。竹軸を両手のひらでぐるぐる揉(も)み回し、その反動で羽根を回転させ、飛ばして遊ぶ。江戸時代、享保(きょうほう)年間(1716~36)の発生ともいい、一説には、安永(あんえい)年間(1772~81)に平賀源内が考案したともいう。明治以降も手製で遊べるので子供に愛好され、小学校の工作時間などにも登場している。小物玩具としても商品化され、明治30年代からブリキ製も現れた。軸の先が二またになっていて羽根だけが飛ぶものがあり、これには四枚羽根の周りに輪をつけたものがある。縁日の露店などでも売られているが、第二次世界大戦後はプラスチック製のものも出回っている。
[斎藤良輔]