日本歴史地名大系 「竹鼻別院」の解説 竹鼻別院たけはなべついん 岐阜県:羽島市竹ヶ鼻村竹鼻別院[現在地名]羽島市竹鼻町字下城(しもしろ)にある。真宗大谷派の別院で、本尊は阿弥陀如来。近世までは専福(せんぷく)寺と号した。嘉禎元年(一二三五)親鸞が関東より帰洛の途次、尾張国葉栗(はぐり)郡木瀬(きぜ)(現羽島郡岐南町)にとどまり念仏の教えを広めた。そのとき親鸞に帰依した河野四郎通勝(専称坊)ら九名がその跡地に一宇を建立、木瀬草庵(河野道場)とよんで念仏弘通の中心にしたのに始まるという。専称坊ら九名を河野九門徒と称し、美濃・尾張における一向宗布教と教線伸長のさきがけとなった。専称坊ら九名はのちそれぞれ一寺を建立、河野(かわの)道場はそれらの人々が順番に道場を守る輪番制によって維持された。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by