竹鼻河岸(読み)たけのはながし

日本歴史地名大系 「竹鼻河岸」の解説

竹鼻河岸
たけのはながし

[現在地名]秩父市中村町三―四丁目

現秩父神社境内の南側沿いの通りを西に進み、大通り(旧秩父往還)を横切って河岸段丘の坂を下った荒川東岸にあった河岸。北流する同川が東に蛇行、さらに北に流れを転ずる地で、右岸に広い河原を形成する。対岸は崖、下流はその反対の地形である。「風土記稿」大宮郷の項に「荒川東縁ノ内ナリ、安永年中平賀源内鉄山御用ニテ荒川運送アリシヨリ、小名武鼻ヲカシトイヘリ」とみえる。また渡船場二ヵ所として「其一ハ武鼻ニアリ」、武ノ鼻橋について「荒川ノ渡リニテ大宮郷・寺尾両所ニテ造ル、長サ三五間、幅五尺」などとあり、渡船場も兼ね、橋が架かっていて江戸輸送の舟運や郷・村を結ぶ交通の要所であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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