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第3のビール だいさんのびーる

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知恵蔵2015の解説

第3のビール

ビールのような風味を持ちながら、酒税法上はビールや発泡酒より税率の低い「その他の発泡性酒類」に分類されるため、低価格で流通しているアルコール飲料。2013年の出荷量は、ビール系飲料全体の36.5%を占めた。
ビールなどの発泡性酒類にかかる酒税は、原料や製法によって税率が異なる。ビールは原料に占める麦芽比率が3分の2以上のものを指し、1リットル当たりの酒税は220円と最も高い。これに対し、麦芽比率25%未満の発泡酒は同約134円で、麦芽以外の原料で作るか発泡酒に蒸留酒を加えて作る第3のビールは同80円と更に低い。このため、第3のビールの小売価格は、350ミリリットル缶で約140円前後とビールより80円程度安く、低価格を武器に出荷量を増やしてきた。
ビール各社は1990年代以降、税率の低いビール系飲料の開発に力を注いできた。94年にサントリーが原料の麦芽を減らした発泡酒「ホップス生」を送り出すと、他社も追随した。発泡酒への課税が強化されると、2003年にサッポロビールが麦芽の代わりにエンドウマメを使った第3のビール「ドラフトワン」を発売し、他社も相次いで参入するなど税制をにらんだ開発競争を展開してきた。こうした中でサッポロが14年、前年に発売した「プリン体ゼロ、糖質ゼロ」の第3のビール「極ZERO」は第3のビールに当たらない可能性があると、国税庁から指摘を受けた。サッポロは差額分の酒税約116億円を追加で納め、この商品の製造を中止した上で製法などを見直し、同じ商品名で発泡酒として再発売した。国税庁の指摘で分類を見直し、価格を引き上げる異例の事態となった。

(原田英美  ライター / 2014年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

第3のビール

麦芽のほかに大豆などを原料に使い、酒税法上の「その他の雑酒」や「リキュール類」に分類されるアルコール飲料。税率が低いため値段が安い。コンビニでは350ミリリットル缶でビール215円前後、発泡酒160円前後に対し、140円前後で売られている。

(2013-01-12 朝日新聞 朝刊 2経済)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

第3のビール
だいさんのびーる

ビールや発泡酒とは異なった原料、製法でつくったビール風味のアルコール飲料の総称。日本の酒税法では、原料(水、ポップを除く)における麦芽使用率が3分の2以上のものをビール、それよりも麦芽使用率の低いものをいわゆる発泡酒と定めている。第3のビールは原料に麦芽を使用しないもの、または発泡酒に他のアルコール飲料を混ぜて酒税法上のリキュールにしたものである。2003年(平成15)の酒税法改正による発泡酒の税率引上げ(350ミリリットル缶で10円)を機に、酒造メーカーが新たに開発した。ビールや発泡酒よりも酒税率が低く価格が安いため売上げが急伸し、ビール系飲料(ビール、発泡酒、第3のビール)どうしシェア争いになるほどの人気商品となった。
 サッポロビールが2003年に、麦芽のかわりにエンドウのタンパク質を原料に開発した「ドラフトワン」が第1号商品である(2004年に全国で発売)。その後、ビール大手4社(アサヒ、キリン、サントリー、サッポロ)が次々と開発・販売し、2006年の酒税法改正で第3のビール増税(350ミリリットル缶で3.8円引上げ)とビール減税(同0.7円引下げ)が同時実施された後も、売上げは伸びている。海外産の商品も登場している。2008年には出荷量が発泡酒を上回り、ビール系飲料全体のおよそ3割を占めるようになった。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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