発泡酒(読み)はっぽうしゅ

百科事典マイペディアの解説

発泡酒【はっぽうしゅ】

見かけも味もビールによく似ているが,ビールではない発泡性の酒。日本の酒税法では原料中の麦芽の重量が水以外の原料の重量の67%以上のものをビール,67%未満のものを発泡酒としている。麦芽使用率が67%以上でも果汁等ビールの原料として使用できないものを添加したものも発泡酒に区分される。従来,酒税は,麦芽の使用率が67%以上のものが222.0円/l,67%未満25%以上のものが152.7円/l,25%未満のものが83.3円/lとなっていた。そこでビールメーカーが麦芽の使用率を65%とした製品を開発,1994年に国内初の発泡酒としてビールより安い価格で発売した。ところが1996年10月酒税が改定され,麦芽の使用率50%以上のものは発泡酒もビールも222.0円/l,50%未満25%以上のものは152.7円/l,25%未満のものは105.0円となった。そこでメーカーはこの改定と前後して麦芽量25%未満の発泡酒を発売,現在ではそれが主流となっている。また原料に麦芽ではなく大豆などを使用した,発泡酒よりさらに安価なビール風アルコール飲料が〈第3のビール〉として普及している。→スパークリングワイン

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とっさの日本語便利帳の解説

発泡酒

麦芽、ホップ、水を発酵させても、麦芽使用率が六七%未満なら雑酒部類となり、税率が低く、副原料の制限もない。これが発泡酒として販売されているもの。現在市販されている発泡酒は、より税率の低い麦芽二五%未満のものが中心。

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栄養・生化学辞典の解説

発泡酒

 (1) 麦芽を原料として作るビールのような発泡する酒で,ビールと区別するため,麦芽の量に規格がある.(2) スパークリングワインともいう.発泡性のあるワイン.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

大辞林 第三版の解説

はっぽうしゅ【発泡酒】

酒税法上、麦芽・麦を原料にした発泡性の酒のうち、麦芽使用率が一定の比率より少ないもの、または果汁などを加えたもの。麦芽発泡酒。
スパークリングワイン

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飲み物がわかる辞典の解説

はっぽうしゅ【発泡酒】


➀原料の一部に麦芽または麦を使用し、発泡性を有するビール風のアルコール飲料。酒税法では、ビールに麦芽・ホップ・水以外のものを原料とする場合、使用できる物品(麦、米、とうもろこし、こうりゃん、ばれいしょ、でんぷん、糖類又はカラメル)と使用割合(麦芽の重量の50%以下)が規定されているのに対し、発泡酒は麦芽または麦を使用する以外には、後述のものを除き原料について規定されていない。したがって、上記以外の物品を使用するもの、上記の物品でも麦芽の重量の50%を超える割合で使用するものは発泡酒に該当する。ただし、「麦芽又は麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したもの」(麦を使用したスピリッツなど)を使用したものは発泡酒から除外される。この場合は、酒税法上の種類は「発泡性酒類」であるが品目は「発泡酒」ではなく「リキュール」となり、一般に「第三のビール」「新ジャンル」などと呼ばれる。
➁炭酸ガスを含んだ酒。スパークリングワインなど。⇒発泡性酒類

出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

発泡酒
はっぽうしゅ

炭酸ガスを含み、開栓してグラスに注いだときに泡がたつ酒の通称。以前の酒税法では、シャンパンはじめ発泡酒は、ビールを除いて「雑酒」に属していたが、1962年(昭和37)の改正で、すべての酒類について、炭酸ガスを加えて発泡性をもたせたものも、酒税法上の種類、品目を変えないことになった。したがってシャンパンやシードルは「果実酒」に属する。ただ、どの酒の品目にも属さない酒、たとえば麦芽を原料としても、麦芽の使用量の少ない発泡酒はビールではなくて「雑酒」に属すると規定された。一般的には、発泡酒というと、シャンパン、そのほかのスパークリング・ワインをさすことが多かったが、1995年(平成7)以降、日本では低麦芽使用率でビール様の雑酒が発売され、これがビールより低い酒税が適用され安価なこともあって人気をよび、発泡酒の名称で定着している。[秋山裕一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

はっぽう‐しゅ ハッパウ‥【発泡酒】

〘名〙
① 炭酸ガスを含んだ酒。多くシャンパンなどのスパークリングワインをさす。
② 酒税法で、麦芽を原料の一部とした酒類で発泡性を有する雑酒。

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