東京、大阪などに置かれた全国の11国税局と沖縄国税事務所、500超の税務署で構成し、定員は5万5903人(2020年3月末時点)。所得税や法人税、消費税、相続税、酒税などの賦課・徴収が主な業務。国税局には、大企業の法人税調査を担う調査部や、悪質な脱税疑い事案を調査して検察庁に告発する査察部がある。国税局の指導・監督を受ける各税務署は、徴収、個人課税、資産課税などの各部門で構成され、賦課・徴収事務を執行する最前線。確定申告は例年3月15日が申告期限で、自営業などの個人事業主らが前年の1~12月の所得を申告する。
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国家行政組織法に基づき、財務省設置法18条により、財務省の外局として設置された国の行政機関。2001年(平成13)1月の中央省庁再編に伴い、旧大蔵省外局から財務省外局となった。国税庁は、財務省の任務や権限とされたもののうち、国税の賦課徴収を主たる任務・権限とし、加えて、税理士試験の実施、税理士会および日本税理士連合会の監督、酒類の製造業および販売業の免許、ならびに、これらを営む者、酒類業組合とその連合会などの監督等もその権限としている。
国税庁には、国税庁長官の下に、その内部部局として、長官官房のほか、課税部、徴収部および調査査察部が、特別の機関として、内国税に関する不服申立てを審査し裁決する国税不服審判所が置かれており、施設等機関として税務大学校、審議会等として国税審議会などがある。なお地方支分部局として11の国税局と沖縄国税事務所が置かれ、その下に税務署とその支署が置かれ実際の徴税事務が行われている。
[福家俊朗]
税務の執行をつかさどるために1949年大蔵省の外局として設置された行政機関。大蔵省は租税に関する立法事務と賦課徴収事務を行うが,後者については国税庁がその任に当たっている(国家行政組織法および大蔵省設置法)。国税庁の主たる権限は,内国税(関税,とん税,特別とん税以外の国税)の賦課徴収,つまり税務行政であって,その配下にある国税局(地方支分部局で全国に11局ある),税務署を指揮,監督する。このために国税庁長官は税法の解釈に関する通達,訓令を発する。また,税理士試験,税理士,税理士会および日本税理士会連合会の監督を行うほか,酒類製造等および酒類販売業者等に対する免許付与や監督を行う。国税庁の内部部局および付属機関(たとえば醸造試験所,国税不服審判所等)等については大蔵省設置法に定められている。2001年の省庁再編により財務省の外局となった。
執筆者:武田 昌輔
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(浦野広明 立正大学教授・税理士 / 2007年)
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