第6回汎アフリカ会議(読み)だいろっかいはんアフリカかいぎ(英語表記)Sixth Pan-African Congress

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「第6回汎アフリカ会議」の意味・わかりやすい解説

第6回汎アフリカ会議
だいろっかいはんアフリカかいぎ
Sixth Pan-African Congress

1974年6月ダルエスサラームでタンザニアの J.ニエレレ大統領が主催した会議。汎アフリカ会議と銘打った会議は 45年 10月のマンチェスター会議 (第5回汎アフリカ会議) 以後とだえていたが,ニエレレは 29年ぶりにこれを復活し,アフリカ大陸で最初の汎アフリカ会議を開催。同会議にはアフリカ,アメリカ,カリブ海諸国,ヨーロッパの 36ヵ国から合計約 500人の代表が参加し,ニエレレの開会演説ののち,植民地主義,特に南アフリカローデシア,ポルトガル支配地域の植民地主義に対する闘争,アフリカにおける国際的帝国主義に対する闘争,アメリカ,ヨーロッパにおける黒人少数者の闘争に対しての積極的支援などの問題について討議を行なった。同会議の意義は,マンチェスター会議以後アフリカ民族主義者だけによって,もっぱらアフリカ大陸内部で展開されてきた汎アフリカ主義運動に再び外部世界のアフリカ系人を参加させた点にあるが,それとは裏腹に,ギニアの S.トーレ大統領が録音演説を行なった以外アフリカ独立国首脳がまったく参加せず,きわめて冷淡な反応しか示さなかったことも注目をひいた。

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