等周問題(読み)とうしゅうもんだい(英語表記)isoperimetric problem

改訂新版 世界大百科事典 「等周問題」の意味・わかりやすい解説

等周問題 (とうしゅうもんだい)
isoperimetric problem

〈周の長さが与えられた平面図形の中で最大面積をもつものを求めよ〉とか,〈表面積が与えられた立体の中で最大の体積をもつものを求めよ〉というのが古典的な等周問題である。これらの解は円や球であることは常識的にも想像できることではあるが,これを厳密に証明することは決して簡単ではない。それは,変分法によるほか,図形の量の間の不等式を用いてなされる。例えば,前者は次の結果から導かれる。〈周囲の長さがLで面積がFである卵形線に内接する最大の円の半径rとするとき不等式L2-4πF≧(L-2πr2が成り立つ〉。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「等周問題」の意味・わかりやすい解説

等周問題
とうしゅうもんだい
isoperimetric problem

周が一定領域で面積が最大になるのは円の場合である。この種の問題を等周問題という。変分法で歴史的な問題である。カルタゴ建国神話にちなんで,ディドの問題とも呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android