筒香村(読み)つつがむら

日本歴史地名大系 「筒香村」の解説

筒香村
つつがむら

[現在地名]高野町上筒香かみつつが中筒香なかつつが下筒香しもつつが

高野山北東七霞ななかすみ山の南東に位置する山間の村。北方の筒香峠を越えると富貴ふき村に出る。筒香は「播磨国風土記」逸文に「其の神を紀伊の国管川の藤代の峯に鎮め奉りたまひき」とみえる「管川」に比定され、丹生都比売にうつひめ神社(現かつらぎ町)の旧鎮座地とされる。「続風土記」は「筒は狭き義、香は河の下略にて狭谷の義なるへし」としている。古くからの高野山領で天正一九年(一五九一)一〇月日付の高野山寺領注文(勧学院文書)に「つゝが」として高一九六・二七石が記される。慶長一〇年(一六〇五)七月吉日付の高野山衆徒中寺領目録(又続宝簡集)によれば総高二〇〇石。うち田方八町六段五畝余で高一〇三・〇三石、畠方一〇町七段七畝余で大豆石にして九六・九七石とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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