算博士(読み)サンハカセ

デジタル大辞泉 「算博士」の意味・読み・例文・類語

さん‐はかせ【算博士】

律令制で、大学寮職名算術教授する人。のち、三善小槻おづき二氏の世襲

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精選版 日本国語大辞典 「算博士」の意味・読み・例文・類語

さん‐はかせ【算博士】

〘名〙 (「さんばかせ」とも) 令制の大学寮の官人。従七位上相当。算術の教授をつかさどる者。能力によって任用される定めであったが、のち、三善・小槻二氏の世職となった。さんはくじ
令義解(718)職員「筭博士二人〈掌筭術〉」 〔全唐詩話‐駱賓王

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世界大百科事典(旧版)内の算博士の言及

【算道】より

…律令の学制において算術を修める学科。大学寮には算術を教授する算博士2人と,これを習得する算生30人がいた(後に20人となる)。教科書は中国古代の算経である《九章算術》《周髀(しゆうひ)算経》《綴術(てつじゆつ)算経》など9部が用いられている。…

【博士】より

…改新のとき,官職として国博士がおかれ,持統朝に音博士,書博士,医博士,咒禁博士,陰陽博士,大学博士がみえる。大宝令では陰陽寮に陰陽博士,暦博士,天文博士,漏刻(ろうこく)博士,大学寮に博士,音博士,書博士,算博士,典薬寮に医博士,針博士,咒禁博士,按摩(あんま)博士がおかれた。これらの博士は称号ではなく官職で,それぞれ学生を教育するのが職務である。…

※「算博士」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」