普及版 字通 「籔」の読み・字形・画数・意味


19画

(異体字)籔
21画

[字音] ソウ
[字訓] やぶ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は數(数)(すう)。數は女子の編みあげた髪をうち乱す意で、数々(さくさく)としてみだれる形。そのような状態に草木の茂るところを、という。〔説文〕一下に「大澤なり」とあり、湿原の意とする。〔周礼、夏官、職方氏〕に九州の大沢の名をあげており、〔説文〕はそれによって九州の名をあげている。〔爾雅、釈地〕に、別に十の名がある。沢の地は狩り場として、公の管理に属した。

[訓義]
1. さわ、湿地
2. やぶ、茂み
3. かりば。

[古辞書の訓]
和名抄 夜布(やぶ) 〔名義抄 オドロ・ノラ・ヤブ 〔立〕 カツラ・ヤブ・マガキ・オドロ

[語系]
so、叢dzongは声義近く、湿地の叢をという。聚dzio、簇tsokも同系で、あつまる意。草の小なるものは芻tzhio、また数々として乱れるものは數sheok、みな声義に関係のある語である。

[熟語]

[下接語]
・巌・原・郊・荒・山・神・浸・談・焚・幽・林


21画

[字音] ソウ
[字訓] ざる・やぶ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は數(数)(すう)。數は編みあげた女の髪をうち乱す意。あらく編んだ状態のものをいう。〔説文〕五上に「炊きものの(ざる)なり」とあり、前条に「(ゐく)は米を漉(あら)ふ籔(ざる)なり」という。細い竹で細かく編んだざる。また窶籔(くそう)は、婦人頭上に物を載せて運ぶときの台座で、環状の竹器。やぶは、和訓

[訓義]
1. ざる。
2. 十六斗を籔という。
3. 窶籔。
4. と通用し、やぶ、くさむら

[古辞書の訓]
字鏡集〕籔 オモノシタミ

[熟語]
籔箕
[下接語]
窶籔

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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