粗利(読み)あらり

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

粗利
あらり
gross profit

売上高から材料費や人件費などの売上原価(コスト)を差し引いた利益。特定の商品やサービスを提供する企業が、一定期間にどの程度利益をあげる力があるかを大まかに示す指標といえる。会計用語の「売上総利益」と同じ概念で、粗利益(あらりえき)とよばれることもある。
 粗利を計算する際に用いる売上原価は卸売・小売業や製造業など業種によって計算の仕方が異なる。卸売・小売業では商品の仕入原価(仕入高)を使い、製造業では原材料費や人件費のほか、生産設備の減価償却費などを原価に含む。粗利を売上高で割った数値を粗利益率とよび、高いほどもうけが多く、競争力があることを示す。
 粗利以外にもさまざまな利益の概念があり、粗利から販売費や広告費など営業活動に伴う経費を除いた利益を「営業利益」という。営業利益は本業のもうけを意味する。営業利益に本業以外の収入(金利や配当など)を加え、本業と関係の薄い費用(支払利息など)を差し引いたものを「経常利益」とよぶ。経常利益に、通常は発生しない特別利益(土地の売却益など)を加え、特別損失(災害による建物の破損や割増退職金の支給など)を除いたものが「税引前利益」である。さらに税引前利益から税金を除いたものが「純利益」となる。日本では長く経常利益を利益の代表的指標として使ってきたが、日本独特の概念のため、最近は国際的に広く使われている純利益を重視する企業が増えている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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