粟田口隆光(読み)アワタグチタカミツ

精選版 日本国語大辞典 「粟田口隆光」の意味・読み・例文・類語

あわたぐち‐たかみつ【粟田口隆光】

  1. 室町前期の画家。本姓土佐。京都粟田口に住む。清涼寺本「融通念仏縁起」第二巻を描く。「石山寺縁起」第五巻の筆者ともいわれる。生没年不詳。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「粟田口隆光」の解説

粟田口隆光 あわたぐち-りゅうこう

?-? 室町時代の画家。
土佐光顕の3男。京都粟田口にすみ,それを姓とする。民部少輔(みんぶのしょう)に任じられ,のち出家し,法眼(ほうげん)。土佐派画法を父からまなび,絵巻物,水墨画をよくした。応永21年(1414)作の「融通念仏縁起絵巻」(清凉寺)や「石山寺縁起絵巻」の絵師のひとりとされる。俗名は以盛。通称は粟田口法眼。

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世界大百科事典(旧版)内の粟田口隆光の言及

【融通念仏縁起絵巻】より

…木版本は墨一色の効果を考慮した素朴な画趣を持ち,1414年(応永21)には逆にこの木版本の図様をそのまま踏襲した京都市清凉寺本などの彩色本がつくられるに至った。清凉寺本は当時一流の画師六角寂済,粟田口隆光らによるもので,室町時代絵画の基準作例として貴重であるが,やまと絵の画法が類型化し,生彩に欠ける点は否めない。こうした《融通念仏縁起絵巻》の歴史的展開は,中世における宗教絵巻の機能と伝播の状況をよく伝えてくれる。…

※「粟田口隆光」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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