(読み)カテ

デジタル大辞泉 「糅」の意味・読み・例文・類語

かて【×糅】

《動詞「か(糅)つ」(下二)の連用形から》飯を炊くとき量を増すために混ぜて加えるもの。また、それを加えた飯。かてめし。
南京米と―の飯は、喰ったことがねえ男だ」〈魯文安愚楽鍋

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精選版 日本国語大辞典 「糅」の意味・読み・例文・類語

かて【糅】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かてる(糅)」の連用形の名詞化 )
  2. 混ぜものをすること。また、混ぜ加える食物
    1. [初出の実例]「麦飯にかてといふものいれしを、わかちてもてなす」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)上)
  3. 米に麦や大根豆類などを混ぜ加えて炊いたもの。かてめし。かていい。
    1. [初出の実例]「かて〈略〉今関東の田夫(たみ)の飯にさまざまの野菜を雑るをかてと云」(出典:志不可起(1727))

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普及版 字通 「糅」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] ジュウ(ヂウ)
[字訓] まぜる

[字形] 形声
声符は柔(じゆう)。〔広雅、釈詁一〕に、「雜なり」とあり、雑糅、ものをまぜ合わすことをいう。料理をととのえ、あえる意に用いる。

[訓義]
1. まぜる、まじる、まぜあわす。
2. ととのえ、あわせる。
3. あえもの、まぜもの、まぜめし。
4. たべる。

[古辞書の訓]
名義抄〕糅 マジハル・カタラフ・アヘモノ・クハフ・ユヅ 〔字鏡集〕糅 カシカテ・アヘモノ・クハフ・カタラフ・ナシラフ・チマキ・マジハル・マジフ・モミカツ

[熟語]
糅合糅錯糅雑
[下接語]
混糅・雑糅・添糅・駮糅・紛糅・和糅

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