紙半(読み)しはん

精選版 日本国語大辞典 「紙半」の意味・読み・例文・類語

し‐はん【四半・幟半】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 布帛正方形に切ったもの。
    1. [初出の実例]「図、一尺一二寸に、しはんに文字八くだり有」(出典:宗湛日記‐天正一四年(1586)一二月一七日)
  3. 武具指物(さしもの)一種。縦三、横二の割合で、四方(正方形)に四方の半分を加えた大きさであるところからいう。また一説に、四方の半分のことで、縦二、横一の割合のものともいう。四半物。
    1. 四半<b>②</b>〈武用弁略〉
      四半〈武用弁略〉
    2. [初出の実例]「かぶとはきんに、しはんのこざし物一とう也」(出典:大かうさまくんきのうち(1605頃))
  4. 射芸で、二寸(約六センチメートル)四方に切った板の的(まと)。一説に四寸(約一二センチメートル)四方とも。
    1. [初出の実例]「雑談に神動を射る、角木を射るなどと談るは、恥成べし。何もをも中物を射ると談るべし。四半共九半共立物共可談也」(出典:今川大双紙(15C前)弓法之次第之事)
  5. ( 「紙半」とも ) 葬式で、野辺送りの時に近親者が肩にかける布、または額につける三角形の白紙紙烏帽子(かみえぼし)
  6. ものを四つに分けること。また、分けたうちの一つ。四半分。四分の一。
    1. [初出の実例]「四半とは、大方一寸、二寸、四方計にまづ四角に切る事也」(出典:古今料理集(1670‐74頃)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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