出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
葬列のこと。土葬では喪家から墓場まで、火葬では焼き場まで、遺体を運ぶための行列をいう。転じて葬式全般をいうこともある。葬列の順序は、地方により、また家族構成によって一定しないが、柩(ひつぎ)の近くにつくことの多い位牌(いはい)(相続人)、お膳(ぜん)(相続人の妻)、天蓋(てんがい)(娘婿(むすめむこ))、杖(つえ)(孫)、香炉(子や孫)などは近親者が持ち、その前後につくことの多い幡(はた)、松明(たいまつ)、高灯籠(たかどうろう)などは葬式組の人たちが持つ。霊柩車(れいきゅうしゃ)を利用するような近代的な葬儀の場合は、位牌と遺影(写真)だけで、葬列を組まない。
[井之口章次]
…墓人足は重役(おもやく)といい,ノベオクリが終わると,まず喪家でふろに入り,膳には上座につく。(2)ノベオクリ(野辺送り) 出棺は午後2時から3時ころが普通であるが,もとは夜にしていた所が多い。友引の日は避けることが多い。…
…例えば,みそのにおいを山の神が好むといい,山の神祭にみそ田楽やみそをぬって焼いた御幣餅を作るところは多い。また,死者に供える膳にみそをそえたり,野辺送りから帰ったときの清めにみそを使うなど,塩ときわめて近い関係で考えられているところもある。塩【坪井 洋文】。…
※「野辺送り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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