細川頼之隠棲地跡(読み)ほそかわよりゆきいんせいちあと

日本歴史地名大系 「細川頼之隠棲地跡」の解説

細川頼之隠棲地跡
ほそかわよりゆきいんせいちあと

[現在地名]京北町大字鳥居 高貴山

鳥居とりい集落の北、高貴こき山の麓に、室町幕府管領細川頼之が応安四年(一三七一)三月より同六年一二月まで約三年間隠棲したと伝える所がある。近世初期の市原文書に、

<資料は省略されています>

とみえる。「細川頼之記」には、応安三年八月一五日の月見の宴に当時一三歳の将軍義満が威儀を乱したので、頼之が諫言したところ不興を被り、山国やまぐにに隠遁し落飾して常久改名、三年間謹慎生活を送った。山国庄の荘民は頼之の不遇を哀れみ厚遇したので、頼之は管領に復帰後、その恩に報いるため将軍家に取り次ぎ、山国神社本殿の屋根に丸に二の字の足利家の家紋を許し、山国惣庄の印に二の字を与えたと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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