結番(読み)けつばん

精選版 日本国語大辞典 「結番」の意味・読み・例文・類語

けつ‐ばん【結番】

〘名〙 順番を定めて、交代宿直(とのい)出仕などの勤務に当たること。けちばん。
※三代格‐一八・延暦一九年(800)二月二三日太政官符「差勲位人。結番上下。以預考帳
※金刀比羅本保元(1220頃か)上「日夜結番(ケツバン)して、禁中を守たまふ」
[補注]日葡辞書には「Qetban(ケツバン)。ムスビ ツガウ。すなわち、バンノ シダイ〈訳〉見張りの順序。また、順番が来て見張る番であるがそれをしないこと」とあり、「結番」と「欠番」とが混同されている。

けち‐ばん【結番】

山鹿語類(1665)二一「されば家の名所(などころ)出入の言、侍臣の名、結番(ケチバン)次第、更に公の言を不用、其の談論言語、公を不議、公用を私に不語」

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デジタル大辞泉 「結番」の意味・読み・例文・類語

けつ‐ばん【結番】

順番を定めて交代で出仕し、宿直とのいなどの勤務に当たること。けちばん。
三塔に―して…仏に花参らせし者どもなり」〈平家・二〉

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