日本歴史地名大系 「綾歌郡」の解説 綾歌郡あやうたぐん 面積:一九〇・六六平方キロ綾上(あやかみ)町・綾南(りようなん)町・国分寺(こくぶんじ)町・綾歌(あやうた)町・飯山(はんざん)町・宇多津(うたづ)町明治三二年(一八九九)阿野(あや)郡と鵜足(うた)郡が合併して成立した郡で、県の中央部に位置。宇多津町は飛地のかたちで瀬戸内海に面し、坂出市と丸亀市に囲まれる。宇多津町を除いた郡域の北は坂出市、西は丸亀市・仲多度(なかたど)郡満濃(まんのう)町、南は満濃町および同郡琴南(ことなみ)町、東は高松市・香川郡香南(こうなん)町・香川町・塩江(しおのえ)町に接する。南部は讃岐山脈から派生する四〇〇―六〇〇メートル級の山地で、山間を水源とする綾(あや)川が中央部を北西流(途中から北東流)し、同じく大束(だいそく)川が西部を北流、両水系により旧阿野郡・鵜足郡に二分されている。東部は本津(ほんづ)川が北東流し、西の境界を土器(どき)川が北流する。これら河川の中流域を占め、中央部から北部の平地部では主として米作、そのほかの丘陵部では果樹栽培を行う農業地帯である。北境界には五色(ごしき)台山系の大平(おおひら)山(四七八・九メートル)、城(き)山(四六二・三メートル)、飯野(いいの)山(讃岐富士、四二一・九メートル)などの名山がある。宇多津町をJR予讃本線が東西に通り、郡の中央北寄りを高松琴平電鉄琴平線とこれに並行して国道三二号が東西に抜ける。また南北には国道四三八号が貫通。〔原始―近世〕国分寺町の国分台(こくぶだい)遺跡・蓮光寺山(れんこうじやま)遺跡は県内屈指の多種類の石器が出土した旧石器時代の遺跡として知られ、綾南町の内間(うちま)遺跡からは銅鐸が出土している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by