繽紛(読み)ヒンプン

デジタル大辞泉 「繽紛」の意味・読み・例文・類語

ひん‐ぷん【×繽紛】

[ト・タル][文][形動タリ]
多くのものが入り乱れているさま。
「事序―として情通ぜず」〈逍遥小説神髄
細かい物が乱れ散るさま。
「―と飛び来る火の粉は」〈蘆花自然と人生

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精選版 日本国語大辞典 「繽紛」の意味・読み・例文・類語

ひん‐ぷん【繽紛】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ )
  2. 多くの物が入り乱れて盛んなさま。
    1. [初出の実例]「錯繆殷湯網、繽紛周池蘋」(出典:懐風藻(751)侍宴〈藤原総前〉)
    2. 「天の星悉く動き、繽紛とまがひ飛び遷る」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
    3. [その他の文献]〔楚辞‐離騒〕
  3. 特に、花・雪などが乱れ散ること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「飄埃脆体、機散之朝、与春花以繽紛」(出典:三教指帰(797頃)下)
    2. 「落花自繽紛(ヒンフン)たり」(出典太平記(14C後)一五)

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普及版 字通 「繽紛」の読み・字形・画数・意味

【繽紛】ひんぷん

多いさま。落花の多いさま。晋・陶潜桃花源記〕忽ち桃の林にふ。岸を夾(さしはさ)むこと數百、中に雜樹無く、鮮美たり。

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