置塩信雄(読み)オキシオ ノブオ

20世紀日本人名事典 「置塩信雄」の解説

置塩 信雄
オキシオ ノブオ

昭和・平成期の経済学者 神戸大学名誉教授



生年
昭和2(1927)年1月2日

没年
平成15(2003)年11月8日

出生地
兵庫県神戸市

学歴〔年〕
神戸経済大学経済学部〔昭和25年〕卒

学位〔年〕
経済学博士〔昭和37年〕

主な受賞名〔年〕
日経図書文化賞〔昭和52年〕「現代経済学」

経歴
昭和39年神戸大学経済学部教授となり、57年経済学部長を務めた。平成2年大阪経済大学教授。新しい技術の導入と利潤率の関係を論じた“置塩の定理”で世界的に知られた。またマルクス経済学者として資本主義社会の根本的特性解明に努め、昭和40年に「資本制経済の基礎理論」を著した。他の著著に「再生産の理論」「蓄積論」「マルクス経済学」「現代経済学」「経済学はいま何を考えているか」などがある。第13期日本学術会議会員、54〜55年理論・計量経済学会(現・日本経済学会)会長を務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「置塩信雄」の解説

置塩信雄 おきしお-のぶお

1927-2003 昭和後期-平成時代の経済学者。
昭和2年1月2日生まれ。39年母校神戸大の教授となる。平成2年大阪経済大教授。数理経済学を専攻し,マルクス価値論の数学的定式化などを研究。資本主義社会の特性の解明にもとりくんだ。平成15年11月8日死去。76歳。兵庫県出身。著作に「資本制経済の基礎理論」「蓄積論」「現代経済学」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の置塩信雄の言及

【経済学説史】より

… マルクス以後のマルクス経済学は,《金融資本論》(1910)の著者R.ヒルファディング,《資本蓄積論》(1913)の著者R.ルクセンブルク,《帝国主義論》(1917)の著者レーニン,そして宇野弘蔵などの手により展開されていく。また,L.ボルトキエビチ,柴田敬などを先行者として,置塩信雄,森嶋通夫などにより,マルクス経済理論の数学的構造が明らかにされ,ある意味で近代経済学の立場からのマルクス経済学への接近が容易になった。そのような試みにより,転化問題,利潤率の傾向的低下の法則などが批判的に解明されたのである。…

※「置塩信雄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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