美し(読み)イシ

デジタル大辞泉 「美し」の意味・読み・例文・類語

い・し【美し】

[形シク]
よい。すばらしい。見事である。
「鞠は―・しいものかな」〈弁内侍日記
巧みである。じょうずだ。
「歌のこゑのよさよ、―・しう―・しうとほめられたり」〈盛衰記・一七〉
美味だ。おいしい。
「―・しかりしときは夢窓にくらはれて」〈太平記・二三〉
殊勝だ。けなげだ。あっぱれだ。
「いかがはからひ申さんと申し上ぐれば、おお、―・しくもしたんなれ」〈浄・盛衰記
[補説]中世から「いしい」の形となり、現在では接頭語「お」をつけて、もっぱら美味の意を表す。→おいしい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「美し」の意味・読み・例文・類語

うまし【味・美・甘】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 人または事物に対する満足賛美気持を表わす。すばらしい。よい。りっぱだ。
    1. [初出の実例]「乃ち無目籠(まなしかたま)を作りて、彦火火出見尊を籠の中に内(い)れ、之を海に沈む。即ち自然(おのづからに)可怜(ウマシ)小汀(はま)有り〈可怜、此をば于麻師(ウマシ)と云ふ。汀、此をば波麻(はま)と云ふ〉」(出典日本書紀(720)神代下)

うつくし【美・愛】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙うつくしい(美・愛)

うるわうるはし【美・麗】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙うるわしい(美)

くわくはし【美・細・詳・委・精】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙くわしい(美)

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