翁徳寺(読み)おうとくじ

日本歴史地名大系 「翁徳寺」の解説

翁徳寺
おうとくじ

[現在地名]小杉町青井谷

青井谷あおいだにの西側丘陵の中腹にある。曹洞宗本尊釈迦如来。山号経嶽山。越中観音霊場第一三番札所(稿本越の下草)。渋谷内匠の開基、高岡繁久はんきゆう寺三代智翁を開山と伝える。また古くは霊光寺と称し、永禄年中(一五五八―七〇)上杉氏の兵火にかかり、のち再建されたという。貞享二年寺社由緒書上は慶長二年(一五九七)智翁の建立と記す。寺蔵の観音菩薩は閻浮檀金千手観音(像高四〇センチ)で、源義朝の従臣渋谷金王丸が軍中の守本尊としていたものと伝える。檜の寄木造の彫像で室町時代の特徴が見出される。また当寺の三三年に一回開扉する秘仏となっている。寺の後方に標高約六〇メートルの経嶽きようがく(京角山)があり、頂上に准提堂(別名越中金毘羅宮)と称する堂が建つ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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