職役(読み)しょくやく

精選版 日本国語大辞典 「職役」の意味・読み・例文・類語

しょく‐やく【職役】

〘名〙 職務任務役目。つとめ。
田氏家集(892頃)下・仲秋釈奠聴講周易「老邁帰田知晩、応職役韋編
読本南総里見八犬伝(1814‐42)四「縦職役(ショクヤク)なればとて、罪なき人を罪なひて、呵責の笞を執んこと、忍びがたきわざになん」

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改訂新版 世界大百科事典 「職役」の意味・わかりやすい解説

職役 (しょくえき)
zhí yì

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旺文社世界史事典 三訂版 「職役」の解説

職役
しょくえき

中国古来政府民衆に課した無償労働賦役 (ふえき) )の一種
地方の行政事務税物運搬,官吏接待など)の一部を負担させた。

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世界大百科事典(旧版)内の職役の言及

【役法】より

…中国では古代から,庶民の国家に対する負担として,田賦とならんで徭役が存在したが,その制度,内容は時代によって変遷している。役法という語が使用されるのは宋代からであるが,同時に職役の語も広く使われた。徭役の内容としては郷村組織の役員と,行政運営に必要な下級警官や官庁の作業員,守衛などの類が主である。…

【宋】より

…5等のうち1等戸から3等戸までは地主階級に属する〈上戸〉であって,国の労役奉仕に当たる義務を負った。それは差役とか職役とよばれて,官物の保管と輸送(衙前),州県官衙への出仕(承符),租税の徴収(里正,戸長,郷書手),郷村の治安維持(耆長,弓手,壮丁)などに従事した。 これらの差役に就くことは,唐代では名誉とされ,代償として諸種の恩典も与えられたので,希望者は多かったが,宋代には中央集権化がすすんで地方の負担が多くなり,農民にはこれが大きな重荷となった。…

【賦役】より

両税法の実施以後,庸は両税の中に吸収された。 宋代になると,郷村の民戸組織にともなう里正などの役が重要になり,職役(しよくえき)と呼ばれている。その内容は,徴税(里正,戸長,郷書手)や治安維持(耆長,弓手,壮丁)をはじめとし,官物の輸送(衙前)などにも当たった。…

【募役法】より

…中国,北宋の王安石の新法の一つで,職役(しよくえき)の銭納化政策をいう。宋代,土地財産を持つ農民(主戸)はその所有高により九等の戸等に分けられ,上四等戸は職役を強制された。…

※「職役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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