聾桟敷(読み)ツンボサジキ

デジタル大辞泉 「聾桟敷」の意味・読み・例文・類語

つんぼ‐さじき【×聾桟敷】

江戸時代劇場で、正面2階桟敷の最後方の席。舞台に遠く、役者せりふがよく通らないところからいう。
関係者でありながら情報事情などを知らされないこと。

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精選版 日本国語大辞典 「聾桟敷」の意味・読み・例文・類語

つんぼ‐さじき【聾桟敷】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代の劇場で、正面二階桟敷の最後方の観客席。舞台から遠く離れているために俳優台詞(せりふ)がよく聞きとれないところからの称。見巧者が集まるので、俳優には重視され、「大向こう」ともいう。つんぼうさじき。
    1. [初出の実例]「朔日や聾桟敷は音にも聞け」(出典:俳諧・哲阿彌句藻(1798)冬)
  3. 当事者であるにもかかわらず事情を知らされないこと。つんぼうさじき。
    1. [初出の実例]「つんぼさじきにいて、ひとりよがりをきめていたことが」(出典:現代のヒューマニズム(1948)〈中島健蔵〉一)

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