肉屏風(読み)ニクビョウブ

精選版 日本国語大辞典 「肉屏風」の意味・読み・例文・類語

にく‐びょうぶ‥ビャウブ【肉屏風】

  1. 〘 名詞 〙 ( 唐の楊国忠故事による ) 寒気を防ぐために、まわりに美女を並び立たせたもの。転じて、多くの美女や小姓などに取り巻かれていること。豪奢生活をいう。肉障肉陣。にくびょう。
    1. [初出の実例]「雪見の亭を設の座、女小姓を肉屏風(ニクビャウブ)(おごり)に透間中庭の蔭を」(出典浄瑠璃妹背山婦女庭訓(1771)一)
    2. [その他の文献]〔書言故事‐七・肉屏風〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の肉屏風の言及

【肉】より

…明代の医書《類経》も脾が肌肉を支配すると述べているが,肌肉は皮下脂肪を含む柔らかな皮下組織のことである。《書言故事》によれば,唐の楊国忠は酒宴のおりに,多くの女性に机や食膳を持たせてこれを〈肉台盤〉と称し,冬には客のまわりを取り囲ませて〈肉屛風〉と言い,皮下脂肪に富む太った女性を並べて風を防いで〈肉障〉と言った。李漁の作とされる艶書《肉蒲団》は数人の美女と閨房をともにする男の物語である。…

※「肉屏風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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