六訂版 家庭医学大全科 「肛門部ボーエン病」の解説
肛門部ボーエン病
(直腸・肛門の病気)
肛門周囲の皮膚のボーエン病は、ゆっくりと進行する真皮内の
ボーエン病は、子宮頸がんと同じようにヒトパピローマウィルスが原因であることが最近になってわかってきました。このウイルスは100種類以上のタイプがあり、ある種のタイプ(6型、11型)は
症状としては、かゆみ、
確定診断には、病変部の広範囲な生検が行われます。上皮内の扁平上皮がんで特徴的なボーエン様細胞がみられると、ボーエン病と診断されます。
治療は外科的切除が原則です。肉眼で見えている以上に広がっていることがあるため、広範囲な局所切除術が行われます。皮膚や肛門上皮の欠損が大きい場合は、皮膚移植も行われます。局所再発した場合でも、再度局所切除することで治癒します。予後は比較的良好です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報