ボーエン病(読み)ボーエンびょう(英語表記)Bowen's disease

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボーエン病」の意味・わかりやすい解説

ボーエン病
ボーエンびょう
Bowen's disease

皮膚に境界鮮明な褐色ないし黒褐色斑が単発あるいは多発する疾患鱗屑あるいは痂皮が付着し,浸潤性で硬く触れ,鱗屑や痂皮をむりに剥離すると紅色びらん面が生じる。病変随所に生じうるが,躯幹四肢のことが多い。外陰部に生じた場合は境界鮮明,浸潤性のびらん局面になることが多く,臨床症状から紅色肥厚症とも呼ばれる。ボーエン病は表皮内癌性病変であり,これが真皮内に浸潤性に増殖すると,有棘細胞癌 (ボーエン癌) となる。ボーエン病の原因ないし誘因としてヒ素中毒が重視されている。

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