最新 地学事典 「脊梁火山列」の解説
せきりょうかざんれつ
脊梁火山列
Sekiryo volcanic zone
東北日本弧北部の脊梁山脈を構成する第四紀火山列で,北から八甲田・八幡平・岩手・栗駒・船形・蔵王・吾妻・安達良・那須などの諸火山からなる。中川光弘ほか(1986, 88)が,火山分布,火山岩の化学組成および安山岩中の角閃石斑晶の有無を基に,東北日本弧で4火山列を識別,そのなかで従来の那須火山帯が脊梁火山列と青麻-恐火山列に二分された。島弧横断方向で見た場合,噴出量・マグマ温度・全岩化学組成・同位体組成は四つの火山列で系統的に異なり,広域変化が顕著である。脊梁火山列は噴出物の体積が最大,マグマ温度が最高で,海溝側および背弧側の火山列でそれらは急減する。アルカリ量・P2O5・CaOなど島弧横断方向で単調に増加あるいは減少する元素のほかに,Tio2・AI2O3・FeOなどでは脊梁火山列で最大値あるいは最小値をとる。ソレアイト系列・カルクアルカリ岩系列のマグマが共存することも特徴。
執筆者:中川 光弘
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

