腎虫(読み)ジンチュウ

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精選版 日本国語大辞典 「腎虫」の意味・読み・例文・類語

じん‐ちゅう【腎虫】

  1. 〘 名詞 〙 線虫類ジンチュウ科の寄生虫。イヌキツネサルブタウシなど家畜野獣の腎臓または体腔内に寄生する。時には人にも寄生する。体は細長く鮮紅色を帯びる。体長は雄で一五~四〇センチメートル、雌では四〇~一〇〇センチメートル。体表には輪状の線があり、頭端から五~七センチメートルのところに生殖口が開く。宿主の体内での寿命は一~三年くらいといわれる。第一中間宿主はザリガニの体表にすむ環形動物貧毛類、第二中間宿主は魚類である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「腎虫」の意味・わかりやすい解説

腎虫
じんちゅう
[学] Dioctophyme renale

線形動物門双器綱腎虫目腎虫科に属する寄生虫。イタチ、イヌなどの哺乳(ほにゅう)類の腎臓あるいは腹腔(ふくこう)に寄生し、大形で、雄の体長14~45センチメートル、雌20~100センチメートル、生時は赤色である。まれにヒトにも寄生する。日本にも分布するが、とくにロシアや北アメリカに多い。

 宿主の尿とともに排出された卵は、中間宿主のオヨギミミズ類など(淡水産貧毛類)に食べられ、その体内で感染力を備えた幼虫に発育する。固有宿主はこのようなオヨギミミズ類を摂取したカエルナマズ(移動宿主)を食して感染することが多い。イタチやイヌに成虫が寄生しても、ほとんど症状を示さないこともあるが、寄生部位が破壊されて出血性あるいは化膿(かのう)性腎炎をおこすこともある。なお、ブタやイノシシの腎臓に寄生するブタ腎虫Stephanurus dentatusは、円虫目に属する別の線虫である。

[町田昌昭]

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