(読み)かく

精選版 日本国語大辞典 「膈」の意味・読み・例文・類語

かく【膈】

〘名〙
① 胸の内部。胸と脾とを隔てる膜。
小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉二「胸は両乳の間にして其裡を膈といふ」
飲食物が胸の下につかえて吐く病気。今日の胃癌(いがん)にあたるという。膈症。かくびょう。かくやみ。かくやまい。かくのやまい。
日葡辞書(1603‐04)「Cacu(カク)〈訳〉胃が食べた物を留め得ないために吐き出す病」
※俳諧・類船集(1676)波「(カク)といふ病(やまひ)は堪(たへ)がたきものとや」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「膈」の意味・読み・例文・類語

かく【×膈】

胸と腹の間。
胃が物を受けつけず吐き戻す病気。膈の病。
「うち食はん事難くやありけん、ものくさくなりて死ぬべき時に、―といふ病者と思ひしか、と云ひけるを」〈仮・仁勢物語・上〉

かく【膈】[漢字項目]

[音]カク(漢)
胸部腹部の間。「横膈膜おうかくまく胸膈

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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